世界最強の後衛

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SPECIAL

#02

第1話放送後インタビュー:古賀葵(テレジア役)

――ついに放送がスタートしました。第1話から登場したテレジアは、亜人というキャラクター設定やビジュアルが特徴的ですね。

古賀:仮面を着け、着ぐるみのようなフォルムでありながら、リザードマン特有の鱗も見えていて、「かわいさ」と「亜人らしさ」が見事に融合していますよね。胸元が開いていて少しセクシーだったり、戦闘はとても強かったりと、色々な要素がミックスされていて、見ているだけで惹きつけられます。足や尻尾の構造も気になりますし、実はスカートも脱げるそうなので、細部まで見どころの多いキャラクターです。

――表情が見えない分、演じるのは大変だったのでは?

古賀:そうですね。表情のヒントが口元しかありませんから。特に序盤は常にムッとした雰囲気で、命令されたことしかしないので、何を考えているのか想像で補う必要がありました。台本上のセリフも「………」や「……っ」ばかりなんです。

ただ、文字として書かれている以上、振り向く時や武器を構える時に「ハッ」や「んっ」といった息の芝居を入れたくなるのですが、前回のインタビューでもお話しした通り、音響監督さんから「そういうリアクションは全部いらない」と言われてしまって。「じゃあ私はどうすればいいんだ!?」と焦りましたし、たくさん喋っているほかのキャストに申し訳なささえ感じました(笑)。でも後になって振り返ると、あの演出のおかげでテレジアのキャラクター性がより際立っていたんです。

――ミステリアスなキャラクター像は、意図して作り上げられたものだったと。

古賀:そうですね。「あえて息を入れない」「リアクションをしない」ことで作り上げられたミステリアスさだと思います。例えば第1話で振り向くシーンも、あえて無音にすることで、何を考えているのかわからない不気味さや静けさを表現しています。そこに声(息)を入れてしまうと、キャラクターの感情が限定され、視聴者のみなさんが想像する余地を奪ってしまうんですよね。

映像面でも、テレジアの表情をあえてアップで映すことで、より想像を掻き立てる見せ方になっていて、スタッフさんたちのこだわりを感じました。ただ、戦闘中に関しては「少しなら“力み”を入れてもいいよ」と言っていただけました。激しく動くと、どうしても息が切れてしまいますからね。

――第1話では、アリヒトとテレジアが協力してレベル1の「ワタダマ」を倒しました。レベル1といえど油断できない、シビアな世界観であることが伝わりました。

古賀:普通、ワタダマのような序盤のかわいらしい敵は弱いはずなんですけどね(笑)。でもよく見ると、すごく凶悪な顔をしていて。他の作品ならデフォルメされそうなモンスターもリアルに描いているのが、本作ならではのシビアさだと思います。実際、駆け出しの冒険者からすれば、ワタダマ一匹でも死活問題でしょうし。

戦闘シーンでは、テレジアが前に出て攻撃を仕掛けますが、ワタダマの動きが早すぎて防戦一方になっていました。そこを、後衛のアリヒトが冷静に作戦を立ててカバーしてくれて。無事に勝てて本当によかったです。

――戦闘にはゲーム的な要素も多く、視聴者も馴染みやすいと感じました。

古賀:技能を発動する際に文字がポップアップする演出など、ゲームらしい視覚効果があって面白いですよね。

――収録段階で映像は出来上がっていたのですか?

古賀:第1話のアフレコ段階からかなり出来上がっていました。色も付いていたんですよね。今回、そういった演出やキャラクターの動きをしっかり確認しながら演じることができ、とても助かりました。

――本作はキャラクターごとに様々な戦闘スタイルがありますが、古賀さんがこの世界で戦うとしたらどんなスタイルを選びますか?

古賀:私自身は、絶対に後衛には向いていないと思います。アリヒトのように冷静に戦況を把握して指示を出すなんて、絶対に無理です! なので、最前線で大剣をブンブン振り回している「前衛」のほうが向いているかもしれません。そのほうが気持ちよさそうですし(笑)。あとは、魔法使いにも憧れますね。かっこいい詠唱をしてみたいです。

――普段ゲームをする時は、どのようなプレイスタイルですか?

古賀:完全に脳筋ガチャプレイです! とにかくコントローラーのボタンをガチャガチャと連打して、勢いだけで乗り切っています(笑)。本当はアリヒトのように、相手の動きを読んで的確に必殺コンボを決められたらカッコいいんですけど、いざ敵を目の前にすると「やばい、やばい!」と焦っちゃうんですよね。

――技能が鍵となる本作にちなんで、仕事や日常で使いたいスキルを教えてください。

古賀:「マルチタスク」ですね! 私は何かに集中すると、それしか見えなくなってしまうタイプなので、複数の作業を並行してこなせるようになれば、もっと生きやすくなるのになと常々思っています(笑)。

――役者としては、ひとつのことに深く集中できるのは良いことなのでは?

古賀:集中できること自体は良いことなのですが、没頭しすぎて時間を忘れてしまうんです。ハッと気付くと、やらなきゃいけないことが山積みになっていて……本当に時間の使い方が下手だなと反省しています。優先順位をしっかりつけて、忙しい時でも冷静でいられる人になりたいですね。

もともと“デキる女”への憧れが強いんです。本作で言えば、キョウカは少しワンマンなところもありますが、仕事ができるかっこいい女性ですよね。アリヒトも、他人の仕事まで引き受けられる器の大きさがある。ふたりは全く違うタイプですが、それぞれに尊敬できる強みがあるなと感じています。

――最後に、第2話放送に向けて、視聴者の方々にメッセージをお願いします。

古賀:第1話のラストでキョウカにピンチが訪れましたが、あれは彼女の性格ゆえに巻き起こったトラブルです。第2話ではその顛末はもちろん、アリヒトとキョウカの「元上司と部下」というぎこちない空気感を楽しんでいただけると思います(笑)。この作品は、ファンタジーでありながら人間関係の描き方がとてもリアルです。物語を通じて、キャラクターたちがどう関係を深めていくのかにぜひ注目してください。

個人的な見どころとしては、“異世界に来たばかり感”が満載なふたりの姿です(笑)。装備が全く整っていない不慣れな感じや、ファンタジー世界とのミスマッチ感は序盤ならではの面白さなので、今のうちに存分に味わっていただきたいです!

取材・文:MoA